新潟県が新潟市西蒲区における水溶性天然ガス開発に関する検討会を開催し、揚水量上限値の増加を決定

第1回 西川地区水溶性炭酸ガス新規開発の操業に係る検証検討会の様子

新潟県は24日、株式会社東邦アーステック(新潟市西区)が新潟市西蒲区西川地区で進める水溶性天然ガスの開発について検証検討会を開催し、その検討結果から、揚水量上限値の増加について認めることを決定した。

東邦アーステックは三菱ガス化学株式会社(東京都千代田区)の連結子会社。第1回同検討会(2021年3月開催)を経て、2021年6月に水溶性天然ガスとヨウ素の新規生産計画に着手。段階的に追加設備建設工事を進めて稼働設備を増やし、2026年度に全設備を稼働させる計画である。

一方で同地域を含む新潟県内の一帯は軟弱な粘土層を有することから、水溶性天然ガスの採取に伴う地下水が汲み上げで、地盤沈下が生じる可能性がある。こうした理由から県や東邦アーステックでは、段階的な開発を実施。操業開始時の揚水量は最大4,500kL/日で、第2回同検討会(2021年9月開催)を経て10月1日から、第2ステップである最大9,000kL/日に拡大してきた。

第3回となる今回検討会も、東邦アーステックが地盤沈下など環境への影響の監視結果などを発表し、委員がその内容を検証。第3ステップとなる揚水量1万2,000kL/日への拡大を認めた。

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