大統領の国会演説で再燃 与野党から「キエフ」→「キーウ」変更論

国会

 ウクライナのゼレンスキー大統領のオンライン演説を受け、同国首都の呼称に関しロシア語に由来する「キエフ」からウクライナ語の「キーウ」に変更するべきだとの意見が、国会内で再燃している。自民党の河野太郎広報本部長(衆院神奈川15区)をはじめ、主に同党が主張してきた。演説から一夜明けた24日の参院審議では立憲民主党も提案し、与野党の足並みもそろい始めた。

 同日の参院外交防衛委員会では立民の田島麻衣子氏が「『キーウ』と呼ぶべきだ。政府はなぜ、当然のことができないのか」とただした。林芳正外相は「キエフの名称は国際的に定着している」と従来の見解を繰り返しながらも「与野党から意見が出ていることは承知している。不断の検討をする」と答弁した。

 田島氏は日本政府が2015年、旧ソ連のグルジアからの要請で同国の呼称を英語表記の「ジョージア」に変更した事例に言及。「(ロシア軍の侵攻を受けた)同国の思いをくんだ対応でウクライナにも重なる。政府のやる気次第だ」と釘を刺した。

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