オペラの名曲とともに描かれる4兄弟の絆、母への愛、少年の勇気 「母へ捧げる僕たちのアリア」公開決定

2021年カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品された映画「母へ捧げる僕たちのアリア」が、6月より劇場公開されることが決まった。

「母へ捧げる僕たちのアリア」は、オペラの名曲とともに4兄弟の絆、母への尽きせぬ愛、夢を信じ一歩を踏み出そうとする少年の勇気を描いた作品。南仏の海沿い町にある古ぼけた公営団地で、兄3人と暮らす14歳のヌール。昏睡状態の母を兄4人で自宅介護する生活は苦しく、まだ中学生のヌールは夏休みは兄の手足となって働く日々を送っている。そんなヌールの欠かせない日課は、毎夕に母が大好きなオペラを聞かせてあげること。そんなある日、教育矯正の一環で校内清掃をしていたヌールは、そこで歌の夏期レッスンをしていた講師サラに呼び止められ、歌うことに魅せられていく。

メガホンを取ったのは、長編初監督となるヨアン・マンカ。自身の自伝的な要素を盛り込み、詩情あふれる映像で描いた本作は、2021年のカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品された。主人公ヌールには、子役として活動していたマエル・ルーアン=ベランドゥがオーディションで選ばれ、ソプラノ歌手ドミニク・モアティによる指導のもと、劇中で歌声を開花させゆく姿を見せる。「人知れぬ涙」、パヴァロッティの「誰も寝てはならぬ」、カラスの「カルメン」など、数々の名曲がドラマを各所で彩り、厳しい現実をリアルに映しながらもすがすがしい希望を描いている。

【作品情報】
母へ捧げる僕たちのアリア
2022年6月よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給:ハーク
© 2021 – Single Man Productions – Ad Vitam – JM Films

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