ハウステンボス開業30周年 キャストやスタッフ、笑顔で歓迎 感謝を胸にパレード

佐世保市のハウステンボス(HTB)は25日、開業30周年を迎え、多彩な記念セレモニーが現地で開かれた。多くの市民や観光客が開園直後、列をつくって入場し、計約200人のスタッフやキャストは笑顔で手を振りながら歓迎した

 長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)は25日、開業30周年を迎えた。経営危機を何度も乗り越え、四季折々の花々やイルミネーションで来場者を魅了してきた。この日は30年の感謝の気持ちを伝える「アニバーサリーセレモニー」が開かれ、市民や観光客でにぎわった。
 HTBは1992年に開業。バブル崩壊の影響もあり、入場者数は96年度の380万人をピークに減少した。2003年には会社更生法の適用を申請。野村プリンシパル・ファイナンスの支援を受けたが経営は改善しなかった。10年にエイチ・アイ・エス(HIS)傘下となり、初の黒字化を達成した。20年以降は新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けている。
 この日は午前9時の開場前からファンが長い列をつくった。入場口で坂口克彦社長が「30周年のイベントは、ほとんどが現場のスタッフの知恵から生まれたもの。皆さまへの感謝の気持ちが表れた記念キャンペーンだと思っていただけたらうれしい」とあいさつ。スタッフ、キャストら総勢約200人が笑顔で手を振りながら来場者を迎えた。

開業30周年を記念し、「歌劇ザ・レビューハウステンボス」などエンターテイナーが来園者を歓迎したパレード=佐世保市、ハウステンボス

 歌劇ザ・レビューハウステンボスなど3団体は華やかなパレードを披露。30周年で新たなデザインに生まれ変わったHTBのキャラクター「ちゅーりー」の誕生日会もあり、来場者とともに祝った。
 長崎市から子ども2人と訪れた会社員、古賀和子さん(50)は「20数年前から毎年3、4回は来ている。街並みが好きで、歩くだけで楽しい。これから先もずっと、あり続けてほしい」と笑顔で話した。


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