長崎大学卒業式 思い出胸に、1961人門出

河野学長から卒業証書を受け取る卒業生=長崎ブリックホール

 長崎大の卒業式が25日、長崎市茂里町の長崎ブリックホールであり、1961人が思い出を胸にキャンパスを巣立った。新型コロナウイルス感染対策のため、午前と午後の2部に分けて実施。2020年と21年は卒業生代表だけが出席したが、今年は3年ぶりに希望する全学生が参加した。
 卒業証書を手渡した河野茂学長は「自分のため、人のため、社会のために活躍してほしい。それができると信じている」とエール。卒業生を代表し経済学部の櫻庭優太さん(22)はコロナ禍の経験を踏まえ、「予測不可能な困難も、大学で培った専門知識や技術、適応力や粘り強さを糧に立ち向かい、乗り越えていく」と決意を述べた。
 スーツや着物姿の卒業生らは式後、友人や恩師らと記念写真に納まった。工学部の吉田幸蔵さん(22)は「コロナの影響で卓球部の活動ができなくなるなど楽しみを奪われ、生活苦や孤独も味わったが、自分で判断し、行動する力が増した。就職先は県内の半導体メーカー。早く仕事に慣れて長崎県を盛り上げていきたい」と話した。
 卒業生の内訳は学部生1631人、大学院生330人。学部生の就職率(1日現在)は前年度比0.1ポイント減の93.8%。県内への就職割合は27.8%だった。


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