【DeNA】待望の今季初白星 三浦監督「俺自身も、もう一回横浜で優勝したい」

三浦監督(資料写真)

◆横浜DeNA4-0中日

 目指してきた野球がようやく形になった。待望の今季初白星に三浦監督は「良かった。みんなでもぎ取った勝利」。開幕からの連敗を3で止め、表情を緩めた。

 2点リードの四回1死。普段温厚な指揮官が珍しく感情をあらわにした。見逃し三振に倒れた大和が「侮辱行為」で退場処分を受けると、球審に詰め寄る。次打者山本の膝に球が当たった場面でも、ボールの判定に激しく抗議した。

 熱はナインに伝わる。直後の守りで佐野が強い打球に飛びつき、成長株の楠本は適時打、ベテラン宮崎もダメ押し犠飛で応えた。

 監督1年目の昨季は開幕8試合勝てず、そのまま最下位に沈んだ。「全部見て、知っておかないといけない」と、休日返上で球場に足を運ぶことも多かった。

 今季は心に少し余裕が生まれたという。「方向付けをしたら、後はコーチ陣に任せてもいいのかなって」。1998年V戦士の石井、斎藤、鈴木コーチとタッグを組める喜びも力になっている。「指導者として横浜のために一緒に戦えるのがうれしいよ」

 ベイスターズ生え抜き監督のセ・リーグ制覇はまだ見ぬ夢だ。思いはただ一つ─。「ファンとの約束を果たせるように。俺自身も、もう一回横浜で優勝したい」。反撃の2022年、扉をこじ開ける。

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