ロシア天然ガスのルーブル払い 岸田首相「要求拒否する」

岸田文雄首相(資料写真)

 岸田文雄首相は1日の参院本会議で、ロシアが天然ガス購入にルーブル払いを義務付けたことを巡り「要求を拒否する」との方針を示した。立憲民主党の福山哲郎氏に答弁した。

 首相は先進7カ国(G7)首脳会合の報告で登壇。ルーブルでの支払い拒否を「不合理な措置には一致してくみしないと確認した、G7エネルギー大臣会合で採択された声明に沿った対応」と説明した。

 プーチン大統領は31日、「外国の買い手は4月1日からロシア産天然ガスの代金をルーブルで支払う必要がある」とする法令に署名。支払わない場合は供給を停止すると表明した。輸入先の欧州各国は反発しており、拒否で足並みをそろえる見通しだ。

 政府・与党関係者の話を総合すると、日本の天然ガス調達のうちロシア産が占める割合は約10%。購入や支払いの大半は大阪ガスなどガス会社、東京電力ホールディングスなど電力系企業が負う。支払い通貨は米ドルが主流という。

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