<新戦力 駅伝実業団の精鋭たち> 十八親和銀行/明石伊央(ルートインホテルズ)・安部実伽子(日体大)

十八親和銀行の新戦力となる明石(右)と安部=長崎市内

 長崎県内の陸上実業団チームに、今年も期待の新戦力が加わった。女子の十八親和銀行は2人を加えて駅伝の全日本切符獲得を目指す。
 十八親和銀行にはルートインホテルズ(東京)から明石伊央(27)が移籍してきたほか、日体大卒の安部実伽子(22)が入部した。チームは昨季限りで1人が退部。この時点で部員5人となり、6人でつなぐ実業団駅伝に出場するめどが立っていなかったため、2人の加入はかなり大きい。
 明石は名門・興譲館高(岡山)を経て大阪芸術大で飛躍。特に長い距離に特性があり、5000メートルの自己ベスト15分42秒16は魅力だ。前所属先で事実上の戦力外通告を受けて十八親和銀行に入ってきた経緯があり「走らせてもらえる環境をいただいて感謝しかない」。チーム最年長。2016年以来の全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)出場に向けて、長距離区間でエース格の働きが求められる。
 大分西高出身の安部は日体大1年時に全日本大学女子選抜駅伝3区(3.3キロ)で区間3位の好走。その後は満足する走りができず「まだ続けたい」と実業団への挑戦を決めた。コロナ禍のため、東京でロード練習をしていた際は心無い苦情が寄せられることも多かった。一転、長崎では「地元の人にすごく応援してもらっている」。地域の期待に応えるため、1年目からの活躍を誓う。


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