長崎国際大、悲願のVへ 北部九州大学野球 9日開幕

昨季3位からの飛躍を誓う長崎国際大のメンバー=佐世保市、長崎国際大ボールパーク

 第107回九州地区大学野球選手権北部九州ブロック大会1部リーグは9日、大分市で開幕する。長崎県からは長崎国際大(佐世保市)が出場。昨季3位からの飛躍を誓い、初優勝に向けて攻守両面で力をつけてきた選手たちを紹介する。
 1部の春は全日本選手権、秋は明治神宮大会へつながるリーグ戦。5季ぶりの参戦となった昨秋は、優勝した日本文理大、4位の別府大にいずれも2連敗したが、それ以外はすべて白星で通算6勝4敗だった。就任3年目の的野幸一郎監督は「昨季は若いチームながら健闘した。今季は経験豊富なメンバーで楽しみ」と手応えを口にする。
 部員は現在約150人で、県内出身者も数多く在籍。小椋真介、石橋尚登、鶴田都貴のプロ経験者らをそろえたコーチ陣は充実している。昨春終了後に投手から転身した学生コーチの島祐樹もチームに欠かせない存在だ。
 今季の投手陣は4年の土井拓未、松尾昇龍、ピダーソン和紀の右腕3人が柱。いずれも140キロ台中盤の直球を軸に投球を組み立てる。猿渡歩真、左腕の大橋琉星ら2年生の成長にも期待。エース格の土井は「優勝を十分狙えるこの春に懸けている。先発として試合をつくり、チームを引っ張っていきたい」と気合を入れる。
 その投手陣を支えるバックは、二遊間の重田魁士、是枝丈一郎を中心に堅実な守備からリズムをつくる。攻撃は対応力が高い中野元喜、ミートのうまい是枝らを起点に、足を絡めて好機を拡大。長打力のある中野翔太、平野匠海、松下龍ノ介らの一振りが得点のカギを握りそうだ。
 第1週の相手は昨秋に苦い思いをさせられた別府大。しっかりとリベンジできれば、第2週の地元での西日本工大戦へ勢いを得られる。悲願の神宮出場を果たし、県内高校球児の受け皿としての存在感をさらに高めたいところだ。
 コロナ禍でもバットは振り込んできた。長崎南山高出身で主将の松下は「最初が大事。緊張すると思うが、声掛けやプレーでみんなを乗せていく。目標は全勝優勝」と開幕を心待ちにしている。

長崎国際大の試合日程

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