ホアキン・フェニックス 台本なしで子供たちにインタビュー リアルな声引き出す 「カモン カモン」

4月22日より劇場公開される、ホアキン・フェニックス主演の映画「カモン カモン」から、9歳から14歳の子供たちの声を収めたインタビューシーンをつなぎ合わせた映像が公開された。ホアキン・フェニックスが実際に取材し、台本なしで撮影されたリアルな声を聞くことができる。

インタビューでは、フェニックスが子供たちに、「未来はどんなふうになると思う?」「正しい道を進むために大人は何ができたと思う?」などの質問を投げかける。それに対して子供たちは、「大事なのはもっと周りに注意を払うこと。あらゆることに通じる大きな問題だと思う」「誰もがストレスを抱えた状態でいたり、心を閉ざすのがイヤ。お互いに話もせず、現実の人生から逃げてるだけ」「20世紀によくあったこと。相手をそのまま受け入れず、間違った方法でねじ伏せようとする。今は自由に表現できると思えるけど、そうじゃない」と真っすぐに答える姿が映し出されている。

フェニックスと子供たちの真摯(しんし)なやり取りや、現在や未来について率直に語る子供たちの言葉は、「今、現実社会で起こっていること」を生々しく伝え、「お互いを知ろうとすること」「違いを理解すること」の重要性を映し出し、マイク・ミルズ監督が作品に込めた「大人は子供と彼らの未来に責任がある」という強いメッセージを描き出している。

ミルズ監督は、実際に子供たちへインタビューを行った理由について、「社会のさまざまな問題を背景に描いているから、子供たちにそれを語ってほしかったんだ。彼らの回答が作品全体の背景になるようにしたかったんだ」と説明している。これまでインタビューを受ける立場だったフェニックスは、「今回インタビューの力を知ったように思う。経験上、インタビューで大変なのは、それに答えなくちゃいけない自分の方だと思っていたんだ。インタビューする方は、楽しくて簡単なはずだってね。だけど実際にやってみたら、少なくとも僕にとっては質問をするって実はすごく難しいと分かった」と、考えが変わったことを明かしている。

「カモン カモン」は、子供たちへのインタビューを仕事とするラジオジャーナリストのジョニーと、9歳の甥(おい)ジェシーの共同生活を描いた作品。ニューヨークでシングルライフを送るジョニーは、妹から頼まれてジェシーの面倒を数日間みることになる。突然始まった共同生活は戸惑いの連続だが、ぶつかりながらも歩み寄ろうとする二人の想定外の日々は、愛おしさに変わっていく。「ジョーカー」でアカデミー賞主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックスが主演のジョニーを演じ、「人生はビギナーズ」「20センチュリー・ウーマン」などのマイク・ミルズが監督・脚本を務めている。

【作品情報】
カモン カモン
2022年4月22日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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