長崎原爆犠牲の外国人捕虜追悼 記念碑、オランダの遺族招き9月除幕

田上市長に除幕式の計画を説明する(左から)朝長代表、綿貫さんら=長崎市役所

 長崎原爆の犠牲となった外国人捕虜らを追悼する記念碑を長崎市に建立した長崎とオランダの市民有志は8日、同国から遺族を招き、9月に除幕式を計画していると明らかにした。
 戦時中、長崎市幸町にあった福岡俘虜(ふりょ)収容所第14分所では原爆投下時に同国などの捕虜約200人が収容され、うち8人が被爆死したとされる。
 遺族らが中心となり2015年から建立に向け活動を開始し、20年1月に長崎追悼記念碑財団を設立。オランダの政府や団体に働きかけ、建立費用を集めた。長崎の市民有志も建立委員会を発足。市から長崎原爆資料館入り口前の市有地(同市平野町)での設置許可を得て昨年5月に完成した。
 8日、建立委の朝長万左男代表や、オランダ在住で同財団の活動を支援する綿貫葉子さん(62)らが市役所を訪問。田上富久市長と面会し、除幕式の計画を伝えた。綿貫さんは取材に「(除幕式が)両国の関係性を高め合える機会になれば」と語った。

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