【高校野球春季神奈川県大会】横浜がコールド発進 大師、松陽、秦野総合も勝ち進む

先発した横浜のエース杉山=横浜高長浜グラウンド

 県高校野球春季大会(県高野連主催、神奈川新聞社など後援)は9日に開幕し、サーティーフォー保土ケ谷球場など12会場で1、2回戦24試合が行われた。

 昨夏の神奈川大会を制した横浜が有馬を10―1の七回コールドで下し、大師や松陽、秦野総合なども勝ち進んだ。

 第2日は13会場で2回戦26試合を行う。

◆苦難越え、春の頂点挑む

横浜10―1有馬

 ▽2回戦(横浜高長浜グラウンド)
 横浜は主戦杉山が先発し、四回まで3安打1失点。七回1死満塁から再びマウンドに上がると、打者2人を打ち取って試合を締めた。打線は四回に大坂、杉山の連続適時打などで一挙4点を奪った。

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 昨夏の神奈川覇者、横浜が初戦をコールド勝ち。秋の県大会は新型コロナウイルスの部内感染で途中辞退しており、村田浩明監督(35)は「県大会は初めてに近い状態だったので、攻めきれない部分もあった。初戦は難しい」と振り返った。

 先発した2年生エースの杉山は初回、「気持ちが入り過ぎて真っすぐが甘くなった」と左越えにソロ本塁打を許すも、以降は修正。スコアボードに0を並べて「途中から自分のピッチングができた」。二回に自ら勝ち越し打を放つなど投打でナインを引っ張った。

 昨秋は集団感染に加えて故障者も相次いだ。十分な練習を積めず、主将玉城は「みんなの調子が上がらなかった。良い兆しが見えてきたのは1、2週間前」と言う。

 チームは成長途上にある。ベンチ入り25選手のうち5人は入学したばかりの1年生。栗山、紺野ら4人は早速公式戦デビューも果たした。

 「うちはまだまだ競争。横浜高校の野球を教えてきたので、試合でもっと出せる」と求める指揮官に、玉城は「3年生が下級生の長所を引き出せたら。攻める気持ちを貫き通して強くなっていきたい」。苦難を乗り越えた名門が4年ぶりの春王者に挑む。

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