世界初 電動タンカー「あさひ」 川崎港拠点に運航へ 海運業界の脱炭素化の新モデル期待

電動タンカーが拠点とする川崎港に設置された給電設備=川崎市川崎区夜光

 世界初の電動タンカー「あさひ」(492トン)が今月下旬から、川崎港(川崎市川崎区)を拠点として運航を開始する。同港には大容量給電設備が設置され、充電から航行まで二酸化炭素(CO2)排出量ゼロを実現。海運業界の脱炭素化推進に向けた新たなモデルとして期待されている。

 旭タンカー(東京都)など4社による共同出資会社「e5ラボ」(同)が、リチウムイオン電池を動力源とした電動タンカーを開発。同港を拠点とする旭タンカーの既存船と入れ替え、東京湾内で外航貨物船などへの給油を担う。これにより既存船1隻分の年間CO2排出量約400トンを削減できるという。来年3月には、さらに電動タンカー1隻を運航させる予定。

© 株式会社神奈川新聞社