【日光】山内の世界遺産・日光二荒山神社の例祭「弥生祭」が17日、同神社で執り行われた。3年連続で祭典行事は大幅縮小となったものの、今年は神事に加え、祭りが無事終了したことを神前に奉告する「拝殿前手打ち式」などの伝統行事も行われた。
弥生祭は日光に春を告げる恒例行事だが、新型コロナウイルスの影響で、東西11町の花家体(やたい)が境内に入る祭りのハイライト「繰り込み」が行われる「付祭(つけまつり)」や「宵祭(よいまつり)」など、一連の行事は3年続けて見送られた。
この日は午前中に、神職や氏子会関係者のみで神事を行った。祭りの行事を少しでも実施しようと、今年は午後に各町の代表者ら計約50人が正装で参列し、参拝。その後、厳かな雰囲気の中、拝殿前で日光締めと呼ばれる「3.3・1」の拍子で手打ちをした。
氏子会の真杉瑞夫(ますぎみつお)会長(75)は「コロナ禍で出来なかった事が一部でもできたことは大きな喜び。弥生祭は老若男女が集まる祭典なので、そうなる日が待ち遠しい」と話した。