勝率.158の阪神はどこまで巻き返せる? 過去のシーズン最多敗戦、最低勝率は

阪神・矢野燿大監督【写真:荒川祐史】

シーズンの最低勝率は1958年の近鉄、1955年の大洋が残した.238

開幕9連敗という厳しいスタートになった阪神の苦闘が続いている。15、16日の巨人戦に連勝し、ようやく今季3勝目を挙げたがここまで20試合で3勝16敗1分、勝率も.158にすぎない。シーズン序盤にも関わらず、敗戦数や勝率の低さが注目されているのが現状だ。ここでは日本プロ野球における過去のシーズンワースト勝率と敗戦数を紐解いてみる。(2リーグ制以降)

まずは勝率から見ていこう。シーズンの最低勝率は1958年の近鉄(130試合29勝97敗4分)と1955年の大洋(130試合31勝99敗)が記録した.238がワーストとなっている。※1958年は引き分けを0.5勝と計算。

1958年の近鉄は「近鉄パールス」としての最終年。開幕から最下位に沈み、最終的には首位の西鉄から49.5ゲーム離された。歴史的な敗戦数を喫した翌年からは「近鉄バファロー」に改称している。1955年の大洋は、4月こそ借金3の5位だったものの、7月に球団タイ記録の14連敗を喫するなど、浮上のきっかけをつかめず最終的に首位巨人から61.5ゲーム差をつけられた。

ちなみに上記の2チームに続くのは1954年の洋松で、勝率.250。次いで1961年に近鉄が記録した.261となっている。

平成に入ってからは創立1年目だった2005年・楽天の97敗がワースト

続いてシーズン最多敗戦数を見てみよう。NPB史上唯一の100敗を喫したのは、1961年の近鉄で103敗(36勝1分)だ。開幕4連敗したチームはその後も浮上することなく、阪急と最下位争いを演じた。6月以降は3度の10連敗を喫し、10月にはついに100敗に到達して最終的には首位・南海に51.5ゲーム差を付けられた。

これに続くのが、ワースト勝率でも登場した1955年の大洋の99敗、そして、1956年の高橋ユニオンズの98敗となる。平成以降では球団創設1年目だった2005年の楽天の97敗(38勝1分)が目立つ。

今年の阪神は戦力的にみても、最下位に低迷するチームではないはず。コロナ禍での戦力ダウンは致し方無いが、何とか浮上のきっかけをつかんでセ・リーグを盛り上げてほしいところだ。

○シーズン最低勝率ワースト5
1958年・近鉄 勝率.238(130試合29勝97敗4分)
1955年・大洋 勝率.238(130試合31勝99敗0分)
1954年・洋松 勝率.250(130試合32勝96敗2分)
1961年・近鉄 勝率.261(140試合36勝103敗1分)
1970年・ヤクルト 勝率.264(130試合33勝92敗5分)

○シーズン最多敗戦球団ワースト5
1961年・近鉄 103敗(140試合 36勝1分)
1955年・大洋 99敗(130試合 31勝0分)
1956年・高橋 98敗(154試合 52勝4分)
1955年・トンボ 98敗(141試合42勝1分)
2005年・楽天 97敗(136試38勝1分)(Full-Count編集部)

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