1970年代に日本のフォーク・ロックの黎明期を支えたベルウッドレコードの50周年記念コンサートが2022年秋に開催決定!

1970年代、日本のフォーク・ロックの黎明期を支え、後のJ-POPの発掘に大きな影響を与えたレーベル、ベルウッドレコード。 キングレコードの社員だった三浦光紀がニューミュージックを手掛けるため、初のメジャー系独立レーベルとして立ち上げ、1972年4月25日にその記念すべき第1弾をリリースしてから半世紀となる今年、レーベルは設立50周年を迎える。 その50周年のアニバーサリーコンサートがレーベルを支えたアーティストたちとともに今秋開催されることが決定。これに合わせる形でベルウッドレーベルの1970年代の名作カタログが今秋、配信・ストリーミング解禁されることも決定した。これに関わる情報は今後、50周年の特設SNSなどを通して随時更新告知していくとのこと(オフィシャルサイトはこちら)。

三浦光紀 コメント

ベルウッドレコードは本年4月25日をもちまして創立50周年を迎える運びになりました。これも偏に、ベルウッドの作品を半世紀に亘って応援してくださったファンの皆様はじめ、ベルウッドから作品を出してくれたミュージシャン、レーベルを支えてくれたキングレコードそして、ベルウッドの真の主役である裏方(関係スタッフ)の方々の厚い支援と温かいレーベル愛の賜物だと、この場をお借りして心より御礼申し上げます。

思えば、1962年のビートルズとボブ・ディランの登場によりロックの時代が到来し、70年代には、そのロックやフォークが世界のメインカルチャーにまでなり、商業的成功を果たしたアーティスト達が社会的メッセージを発信するなど、正にミュージシャンが社会をリードするまでになりました。そんな状況の中1972年、ベルウッドレーベルは産声を上げました。

私は「商業的価値より文化的価値」を標榜する米国のフォークウエイズレコードを念頭に、「レコード芸術の追求」と「アーティスト至上主義」を掲げ、ベルウッドのレーベルが『信頼の証』となるべく、「クオリティが高く、時が立つほど価値が上がるレコード作り」を目指し、レーベル運営をやらせていただきました。

あれから50年、世界的なアナログレコードの人気再燃の流れが顕著になったり、昨年末に発刊された『プカプカ / 西岡恭蔵伝』(小学館)に「ポール・マッカートニーのレコード・コレクションにベルウッドレーベルのレコードが数多く集められているのは有名な話らしい。生前のジョン・レノンもベルウッドレーベルのレコードを大切に所有していた」というお話しがあったようにベルウッドレーベルは世界からも注目されるようになっていったようです。

音楽の未来は「ストリーミング」から「ストリーミング+NFTメタバース」に向かってるなどと予想される今、私もベルウッドレーベル50周年を機に、ベルウッド作品の世界化と芸術化を推進できればと思ってます。

今後とも、何卒ご支援ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

レーベル レビュー

日本において、1972年から活動を開始したベルウッドほど独創的かつ画期的であったレーベルはない。

キングレコードという大手の配給システムを背景にしながら、その発想は柔軟で、いつもミュージシャンの側に立っていた。

メジャーでありながらもインディーズのような自由な志、これがベルウッドレコードであったのだ。

日本のフォークとロックの歴史に、大きなターニング・ポイントを与えたレーベルだと言っていいだろう。

だからこそ、はっぴいえんどを筆頭にして、高田渡、六文銭、はちみつぱい、加川良、あがた森魚、ザ・ディランIIといった所属アーティストから熱い支持を受け続けたのだ。

昨今、日本の70〜80年代の音楽が海外で評価され、アナログ盤(LP盤)で再発されることが多くなった。その中にベルウッドの音源が含まれている。

日本で初めてレーベルのカラーを全面に打ち出したのがベルウッドレコードであり、このことは世界中からも注目されているのだ。(ライター 小川真一)

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