黒い菜種が黄色い油に! 「Kidsジョブチャレンジ2022in平戸」 搾油所などで職業体験

搾油工程を見学し、スプーンで搾りたてを味見した=平戸市、たねのわ搾油所

 職業体験を通して子どもたちに社会の仕組みを学んでもらう「Kidsジョブチャレンジ2022in平戸」(実行委主催、長崎新聞社など後援)が長崎県平戸市内で始まった。30日まで。
 地域の仕事の魅力を体感してもらい、将来を担う人材育成につなげようと市が2018年3月から取り組んでいる。4回目の今回は水産加工会社、ホテル、菓子店、飲食店など市内外の61企業・団体が協力。実行委によると、61プログラムに2日間延べ約1900人の応募があった。29日は荒天のため屋外の2プログラムを中止した。
 受け入れ企業・団体は1時間を目安にそれぞれの事業内容などに即した体験メニューを用意し、1日複数回、実施する。
 同市山中町で菜種油などを製造・販売する「たねのわ搾油所」(青木陽馬代表)では、油が取れる植物や搾油所の歴史、釜煎(い)りした菜種から油を抽出する工程などを紹介。子どもたちは搾油機で搾られたばかりの油を味見し、瓶詰めした商品のラベル貼りを体験した。
 諫早市立喜々津東小4年の松谷葵さん(9)は「黒い菜種の粒が、機械を通って黄色い油になるのにびっくりした。ラベル貼りも楽しかった」と体験を振り返り、牛の世話を体験するため平戸市生月町に向かった。参加した子どもたちには給料として、同市内で買い物に使用できる専用通貨「フィランドル」が渡された。


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