金星と木星が接近中 あす5月1日(日)明け方に最接近だがくもりや雨の所が多い

金星と木星の接近(4月27日〜5月4日 午前4時ごろの東京の星空)出典=国立天文台ホームページ

 国立天文台によると、4月下旬から5月上旬にかけて金星と木星が近づき、離れていく様子を観察することができるという。特にあす5月1日(日)午前4時ごろが最も観察には適しているというが、日本付近は広い範囲で雲が厚く、観察は難しい所が多くなりそうだ。

夜明け前の東の空に注目

 5月は、夜明け前の東の空低い所に金星と木星が見えるが、この2つの惑星はあす5月1日(日)午前6時ごろに最も近づく見込みだという。ただ、そのころにはすでに太陽は昇り、空が明るくなっている。国立天文台によると、望遠鏡や双眼鏡を使って観察する場合、誤って望遠鏡や双眼鏡で太陽を見ることは大変危険なため、日の出前には観察を終えるように呼びかけている。
 そのため、5月1日(日)午前4時ごろが観察には最も適し、月がすっぽりと視野に収まるくらいの倍率の望遠鏡では、木星、木星のガリレオ衛星、そして金星を同時に観察することができるそうだ。

最接近時はくもりや雨の所が多い

 ただ、肝心の天気はというと、日本付近は低気圧や前線の影響で、沖縄から東北と広い範囲にかけて雲が厚くなる見通し。雨の降る所もありそうだ。そのため、観察は難しい所が多い見通し。北海道付近では晴れ間もありそうなため、雲の隙間から金星と木星が最接近している様子を観察することができるかもしれない。

4日(水)にかけて離れていく様子は見られそう

 国立天文台によると、金星と木星はあす5月1日(日)に最接近したのち、金星はさらに東へ移動して2つの惑星は離れていき、4日(水)午前4時には満月の見かけ直径6個弱分まで離れるという。数日のうちに木星と金星の位置が変わる様子がわかるが、あさって2日(月)から4日(水)にかけての明け方は、東~西日本を中心に高気圧に覆われて晴れる所が多くなりそう。2つの惑星が離れていく様子は観察できる所が多くなりそうだ。

(気象予報士・鈴木悠)

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