風景や名物「かるた」に 日南・大堂津小が制作

大堂津小の児童らが絵札を担当した「大堂津ふるさとカルタ」

 「青い青い太平洋と『七つ八重』」「名物は『海っ子節』と『大堂津天』」。日南市の大堂津小(山本章博校長、51人)は、児童に地元・大堂津地区のことをより深く知ってもらおうと、「大堂津ふるさとカルタ」を作った。同地区出身で旧日南市の教育長を務めた松田惟怒(これのり)さん(78)=日南市南郷町=が詠んだ句を基に、子どもらが絵を描いて制作。地域について学ぶ「ふるさと学習」などで活用する。
 松田さんは昨冬、大堂津の風景、名物などを詠んだ自作の句を教材として活用してほしいと同校に提案。学校側は子どもたちが手に取りやすく、遊びながら学べるかるたを作ることを決め、3月中旬に2セット分が完成した。複式学級を含めた全4クラスの子どもたちが満遍なく遊べるよう、12セットほどに増やす予定。
 絵札は児童やその家族らが色鉛筆、水性ペンなどを使って仕上げた。風景などのほか、海水浴や地引き網といった行事に関するものも。大堂津海水浴場にある舞台について詠んだ「気持ちよい『貝殻ステージ』海の風」の札を担当した2年生の藤井穂華(ほのか)さん(7)は「柱がまっすぐになるよう気を付けた。思っていたよりもうまく描けた」と笑顔だった。
 松田さんは「古里の良さを子どもたちに伝えたいと思い、句をしたためた。楽しく学んでもらえればうれしい」と話している。

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