栃木県那珂川町小砂(こいさご)の笹沼園芸でカキツバタの出荷が最盛期を迎え、紫色の優雅な花と青々とした葉が初夏の陽光を浴びて輝いている。
カキツバタは生け花などで使われ、同園芸では約40アールのほ場で栽培する。今年は開花が例年よりも1週間ほど早いという。
好天となった10日は一面に広がる花や葉が時折吹く風に揺れる中、笹沼巧(ささぬまたくみ)代表(42)と父親の正(ただし)さん(69)が刈り取り作業に汗を流した。作業は今月20日ごろまで続き、収穫した花や葉は東京都内の市場を中心に出荷される。
笹沼代表は「この時季だけのあでやかな花を飾り、心にゆとりを持ってもらいたい」と話した。