〈県知事選〉立候補者〝上越第一声〟 初日から訴えに熱

 12日に告示された県知事選は、いずれも無所属の現職・花角英世氏(64)、脱原発系市民団体会長で会社役員の新人・片桐奈保美氏(72)による一騎打ち。同日は双方、JR新潟駅前で第一声を上げ、県内を縦断。夕方に上越地域入りすると、駆け付けた地元の支持者たちと共に〝上越第一声〟を上げた。投開票は29日。

花角氏 命と暮らしを守る

 花角氏は12日午後5時ごろ、上越文化会館脇の広場で街頭演説を行った。与党系の議員や上越市の中川幹太市長、上越経済人連盟の高橋信雄会長らを応援弁士に、再選に向け気勢を上げた。
 花角氏は一昨年の上越地域での記録的大雪に触れながら「災害に強い新潟県づくりを、防災・減災対策をしっかり進めなければならない。県民の命と暮らしを守る、住み続けられる町をつくることが『一丁目一番地』」と訴えた。
 応援演説で中川市長は、「国、県、市は一致団結して取り組んでいかなければならない。上越市の発展のためにも、花角候補からぜひ、お力を頂きたい」と述べた。
 自民党県第6選挙区支部長で県連会長の高鳥修一衆院議員は「前回よりも厚い布陣。ご支援頂きありがたいが、選挙は緩んだ方が厳しい結果になる。非常に危機感を持っている」と引き締め、「花角さんは新潟の宝。何としても続投を」と支援を求めた。

上越関連の支持者らとガンバローコールで気勢を上げる花角氏(左)

片桐氏 「反原発」病院残す

 片桐氏は同日午後6時20分ごろ、上越市のかに池交差点周辺で街頭演説を実施。応援演説でマイクを握った立憲民主党参院幹事長の森裕子参院議員、秋山三枝子県議、市民団体「市民連合・上越」の馬場秀幸代表らと共に士気を高めた。
 片桐氏は、政策公約の主方針に掲げる「原発なくして病院残す」をあらためて強調。東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働反対と、柿崎、妙高を含む13の県立病院を維持することの必要性を訴えた。
 馬場代表はこうした公約に共感した上で、「今回の知事選の最大の争点は、原発再稼働をするか、させないか。この一点に尽きるのでは」「私たちの生活は一体誰が守ってくれるのか。ここにいる片桐さんしかいない」と呼び掛けた。
 森参院議員は、片桐氏を「私以上にパワフル」と評し、「片桐さんに(県政を)任せましょう。新しい新潟を、新潟で初めての女性知事を、皆さんの力で誕生させましょう」と支援を求めた。

上越関係の支持者らと共に支持を呼び掛ける片桐氏(右から2番目)

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