「すべての国がウクライナの状況に責任を持つべきだ」と強く訴えました。ウクライナの国民的歌手チーナ・カーロリさんが、15日、平和公園(広島市)を訪れました。
楽天グループの三木谷社長に招かれて、10日に来日したチーナ・カーロリさんは、国内各地でウクライナの人々への人道支援や紛争終結を訴えています。
2019年に三木谷社長が初めてウクライナを訪れた際に出会ったことがきっかけで今回の来日は実現しました。
14日は、楽天が開催したウクライナへのチャリティーイベントに参加し、ウクライナ系の10人のモデルとともに「No War / Peace」を伝えるライブパフォーマンスを披露しました。
湯崎知事と会談したカーロリさんは、ロシアの侵攻が始まって以降の自らの体験や平和への思いについて話しました。
チーナ・カーロリさん
「誰にもわたしたちの文化や自由を壊すことはできない。わたしたちは世界の自由のために戦っています」
楽天 三木谷浩史社長
「唯一の被爆国日本、広島が中心になって情報発信に協力いただければありがたい」
このあと、平和公園を訪問しました。ガイドとともに平和の子の像に折り鶴を捧げました。
原爆慰霊碑にはウクライナの「国の花」で、反戦や抗議のシンボルとなっているヒマワリの花を手向けました。
原爆資料館を見学後には、「この悲劇が世界に起こると思うと心が痛む。脅威にさらされていることを痛感する」と感想を話しました。資料館の芳名録には、『平和と愛。みなさん、本当に助けてください』とメッセージを記したそうです。
カーロリさんは、16日朝、岸田総理と面会しました。
岸田文雄総理大臣
「歌手活動を通じてウクライナの平和のために尽力されている。カーロリさんの活動に心から敬意を表したいと思います」
岸田総理は、「ウクライナのみなさんとともに努力を続けたい」と述べ、カーロリさんは、日本のウクライナ支援について謝意を伝えたということです。
カーロリさんは今後、広島を訪れたときの思いをSNSなどで世界に発信していきたいと話していました。