川南の子育て世帯に食料 町社協、無償配布始動

川南町内の企業や農家から寄せられた食料を仕分けするボランティアら

 川南町の子育て世帯に食料を無償配布するフードバンク「もぐぴよ便」が始動した。同町社会福祉協議会(小嶋明夫会長)が、持続可能な開発目標(SDGs)の視点でフードロス削減を図ろうと設立。第1弾では15世帯に、農家や企業から募った食料を届けた。
 配布対象は、18歳以下の子どもがいて、「生活が大変だ」と感じている町内世帯。あらゆる事情に対応できるよう、細かな要件は設けていない。毎月第4木曜日、1人10食分を目安に自宅まで届ける。17日時点で22世帯から配布の申し込みがあり、食料提供元として町内14の農園や小売店が名を連ねる。
 初回の4月28日配布分は、コメやスイートコーンなどの野菜、果物、賞味期限の近いレトルト食品、調味料、菓子類が集まった。ボランティア4人と町社協職員が町老人福祉館で世帯別に仕分けし、配達に向かった。
 町社協生活支援係の山本拓さんは「食料配布の機会を通して、各家庭の状況や困り事を気軽に相談してもらえたら」と話す。
 配布希望世帯には、事前にアレルギーの有無などを町社協職員が聞き取る。既に公的支援を受けているとして、生活保護受給世帯は対象外。配布後、なお余った食料の一部は、児童養護施設や高齢者福祉施設に贈る。食料配布の希望、協力申し出は町社協(電話)0983(21)3802。

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