映画『あの時、長崎。』ダブル主演トークショー 松村遼、吉本実憂が思い語る

「あの時、長崎。」への思いを語る松村(左)、吉本=長崎市出島町、県美術館

 長崎でロケをした青春映画「あの時、長崎。」の自主上映会が14、15日、長崎市の県美術館ホールであった。同市出身で監督兼主演の松村遼と、ダブル主演の吉本実憂のトークショーもあり、作品に込めた思いなどを語った。
 東京でうだつの上がらない日々を過ごす長崎出身の祐介(松村)に初恋の相手、あゆみ(吉本)から突然電話があり、長崎で再会。あの頃に戻ったように2人の距離が縮まる中、あゆみから「一緒に死んでほしい」と告げられる-。ちょっぴりトリッキーな物語が、長崎を舞台に繰り広げられる。
 トークショーで吉本は、あゆみの役作りについて「(死を意識して)少しあざとくなってしまうが、嫌な感じにはしたくなくてバランスが難しかった」と明かした。「長崎の街は包み込むような温かさや独特の雰囲気がある」とも。
 松村は「この映画はどこか懐かしい景色だったり、恋愛の要素だったり、見る人によって魅力が異なる。人間のもろさや弱さも描かれ、感情移入できるのでは。古里で撮影でき感無量」と手応えを語った。
 映画は同市の「長崎創生プロジェクト事業」に認定され、14日は会場で認定式も行われた。「市の魅力の再発見につながる」「交流人口の拡大が期待できる」などが認定理由。
 上映会は今月末、東京でも行われる。


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