ヤングケアラーって? 現状と課題 大分

皆さん「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?本来、大人がするものと想定されている家事や家族の世話を日常的に行う子どものことです。家庭の手伝いは「ふつうのこと」と思うかもしれませが、それが学校生活や将来に影響を与える場合もあるんです。

ヤングケアラーの具体例です。

様々な事情により、家族に代わり幼いきょうだいの世話をする。家族に代わって料理、洗濯などの家事をする。障がいや病気を持つ家族の身の回りの世話をする。などが挙げられています。

これについて県は、去年、10月からヤングケアラーの実態調査を行いました。

この調査は県内の小学5年生から高校3年生およそ8万人を対象に無記名で行われたもので、全体の72%にあたる5万7259人が回答しました。このうち家族の世話をしていると答えたのは4%の2315人でそのおよそ3分の1にあたる724人が世話をしていてやりたいことができなかったことがあると回答しています。

回答の中には学校に行きたくてもいけない進路変更を考えざるを得ないなど深刻な影響を受けている生徒がいることも分かりました。

この結果に家庭や子どもの支援を行う県の担当者は?

大分県福祉保健部 こども・家庭支援課
隅田 妙子課長
「回答率から推計すると約1000人くらいの支援が必要なヤングケアラーがいるんじゃないかという結果になった非常に多いという印象。」

調査の結果を受け、県は4月、ヤングケアラー支援のための相談窓口を開設しました。

電話または県のHPに書かれたQRコードを読み込めば24時間相談することができます。

県は今後、自治体や教職員向けの講習会などを開き、ヤングケアラーについて広く理解を深められるよう努めるとしています。

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