三国祭中日、3年ぶりに人形山車が勢ぞろい 北陸三大祭り、7基が練り歩き活気

三國神社前に集結した山車を取り囲むように見物客でにぎわう三国祭=5月20日、福井県坂井市三国町山王4丁目
大勢の観客が見守る中、三國神社を出発する山車=5月20日、福井県坂井市三国町山王4丁目

 北陸三大祭りの一つ「三国祭」は中日の5月20日、呼び物の人形山車(にんぎょうやま)7基が福井県坂井市三国町旧市街地を練り歩いた。3年ぶりに当番区の山車が勢ぞろいし、港町は活気に満ちあふれた。

 午前中に各区にある蔵を出発した山車は、三國神社前に集結した。高さ約6メートルの巨大な山車7基が一堂に会するさまは豪華絢爛。午後1時から森町区の山車「上杉謙信」を先頭に順番に巡行を開始した。

 山車を動かす男衆たちは熱気を帯び、ひき手の力強いかじ取りで路地を縫うように練り歩いた。曲がり角では大きな音を立て旋回。威勢良いかけ声や囃子方の子どもたちの太鼓の音は夜まで響き渡った。

 新型コロナウイルスの影響で、2020年は人形山車展示のみ、21年は規模を大幅に縮小して静かに巡行するなど制限された。この日を待ちわびたかのように、多くの見物客が露店がひしめく細い路地を進む山車を一目見ようと詰めかけた。

© 株式会社福井新聞社