バラ園「素晴らしい」 デザイン案提供の英国人、デンビーさん 完成後初めて訪問 平戸「ANJINローズガーデン」

見頃を迎えた「ANJINローズガーデン」のバラ=平戸市大久保町

 長崎県平戸市のバラ園「ANJINローズガーデン」のデザイン案を市に提供した英国人ガーデンデザイナー、ジョナサン・デンビーさん(74)が、完成後初めて同園を訪問し、見頃を迎えた約300本のバラと海を見渡す眺望を楽しんだ。
 デンビーさんは、世界で最も権威があるとされる英国のチェルシーフラワーショーで2010年に銀メダルを獲得。同年、ハウステンボス(佐世保市)であったガーデニングW杯で審査員を務めている。
 バラ園は江戸時代初期、徳川家康に重用された英国人、ウィリアム・アダムス(日本名・三浦按針(あんじん))没後400年記念事業として、平戸市が20年に整備した。その際、同市に佐世保バラ会の田中丸栄子会長がデンビーさんを紹介した。

自身のデザイン案を基に整備されたバラ園を初めて訪れたデンビーさん

 バラ園は約300平方メートル。デンビーさんのデザイン案を基に、園の中央部に高さ約2.6メートルの構造物を配置し、立体的に植物が観賞できる伝統的イングリッシュガーデンとして市民や観光客に親しまれている。
 デンビーさんは19年秋に平戸を訪ね、バラ園の造成工事を見学した後、コロナ禍で来日できなくなった。今月、初めて目にしたバラ園には、鮮やかな赤色の房咲きが特徴の品種「ウィリアムアダムス」などのバラが咲き誇っており、「素晴らしい眺めが広がっている」と喜んだ。


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