「平和祈念式典」1700人規模で開催 長崎市、ロシアとベラルーシ招待せず

 長崎市は26日、8月9日の「長崎原爆の日」に松山町の平和公園で開く平和祈念式典について、参列者を昨年の3倍以上の1700人規模に拡大すると発表した。過去2年は新型コロナ感染防止のため招待者約500人に限ったが、今年は3年ぶりに一般参列者席も設ける。一方でウクライナ侵攻を続けるロシアと、同国を支援するベラルーシの両在日大使館に、招請状を送らないと明らかにした。
 式典は例年、4千人(一般2200人)規模で開催していた。今年は被爆者や遺族の代表の他、岸田文雄首相や衆参両院議長、ロシアとベラルーシを除く駐日大使らの参列に向けて調整する。田上富久市長は、ロシア大使らを招くと、式典中に侵攻への抗議活動など「不測の事態」も想定されるとして「平和を直接訴えかけ、被爆の実相に触れてほしい思いもあり残念だが、式典を最後まで厳粛に行うことを中心に考えたい」と述べた。
 一般参列は700席程度を用意する。事前申し込みが必要で、定員を超えた場合は抽選。式典時間は午前10時40分から65分間で例年並みに戻り、冒頭には被爆者の合唱団「ひまわり」の合唱も予定。屋内会場は出島メッセ長崎(尾上町)に1350席、長崎原爆資料館ホール(平野町)に170席をそれぞれ設ける。


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