地域課題や魅力を体感 長崎で官民学び合い 名古屋の企業から9人参加

斜面地の暮らしと斜面移送システムを体験する参加者=長崎市水の浦町

 民間企業が自治体職員や地域住民と交流する研修プログラム「官民まなびあいの場・社会化見学」が24、25の両日、長崎市内であった。自動車販売金融業のトヨタファイナンス(名古屋市)の社員9人が、斜面地など長崎特有の地域課題や魅力を学んだ。
 自治体と民間企業の連携などを支援する一般社団法人官民共創未来コンソーシアム(東京)が主催。官民が地域での体験を通して、互いの課題解決につなげる「社会化」研修プランとして初めて企画した。
 初日は、水の浦町で斜面移送システム水鳥号に試乗し、斜面地の生活を体感。2日目は、地元食材で地域の魅力をアピールするレシピを考えて料理した。漁獲量が多く、魚種が豊富である一方、市場に流通せずに廃棄される魚ですりみ団子などを作り、本県の特色や課題を県や市の職員と共に考えた。
 審査した三上建治・県企画部政策監は「外からの視点を学ぶ機会になった」、トヨタファイナンスの鈴木秀司さん(38)は「斜面地で生活する人の苦労を知った。オランダ坂では和華蘭の文化が違和感なく町に溶け込んでいて、長崎の独特の課題や魅力を学んだ」と話した。


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