三浦一族しのび、3年ぶり「道寸祭り」 伝統の「笠懸」も披露

笠懸で砂浜を疾走し、妙技を披露する射手=三浦市・荒井浜海岸

 三浦半島を拠点とした三浦一族をしのぶ「道寸祭り」が29日、三浦市三崎町小網代の荒井浜海岸で開催された。真夏を思わせる陽気の中、流鏑馬(やぶさめ)、犬追物と並ぶ三大古弓馬術の「笠懸(かさがけ)」が3年ぶりに披露され、約3500人(主催者発表)の来場者を魅了した。

 市や地元観光協会などでつくる実行委員会の主催、神奈川新聞社などの後援で行われた。笠懸は1979(昭和54)年から続く地元の伝統行事として知られる。新型コロナウイルス感染防止策を取りながら、供養祭や市民有志による詩吟と和太鼓演奏に続きメインの笠懸が行われた。

 大日本弓馬会(鎌倉市)に所属する男女8人が射手を務め、4頭の馬に交代で乗って砂浜の馬場往復約300メートルを疾走。50センチ四方の的2枚は真横から、30センチ四方の的2枚は斜め上方から弓を引いた。矢が次々と的の板に命中し、「パン」と割れるたびに拍手が沸いた。

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