五島のトライアスロン「バラモンキング」 3年連続中止 コロナ禍、人員確保できず

 長崎県五島市の一大イベント、五島長崎国際トライアスロン大会「バラモンキング」の実行委(会長・野口市太郎市長)は1日、今月26日に予定していた第11回大会を中止すると発表した。新型コロナウイルス禍で、安全な大会運営に必要な人員を確保できなかったため断念した。中止は3年連続。
 大会は、前身の「アイアンマンジャパントライアスロン五島長崎」を引き継ぎ、2011年から開催。毎年国内外の千人近くが出場し、住民ら約3千人もボランティアとして協力している。
 今回は国内在住の約900人が出場を予定し、3年ぶりの開催に向け準備を進めていたが、4月中旬以降、同市で新規感染者が急増。現在は減少傾向だが、若年層を中心にほぼ連日感染者が確認されている。
 実行委によると、大会開催による感染拡大や島内の脆弱(ぜいじゃく)な医療体制への懸念があり、ボランティア参加に不安を感じる住民も多数いたという。
 選手が既に納めた参加料について実行委は「必要経費を差し引いた返金額(7~8割程度の見込み)や返金方法などを早急に検討し、お知らせしたい」としている。


© 株式会社長崎新聞社