初夏の“風物詩” ウニ収穫 宇久島で磯開き

採ったばかりのウニを処理していく島民=佐世保市宇久町

 長崎県佐世保市の離島、宇久島の平地区で5月30日、磯開きがあり、多くの島民がムラサキウニなどを採るために海に入った。
 宇久島では毎年5~7月の大潮の時期に合わせて数日間、磯を解禁。島民は入漁料を支払うと採ることができる。潮が引いた海岸では、ウエットスーツ姿の島民がウニやトコブシなどを採取。島民によると、磯が解禁されると有給休暇を取るなどして家族総出で対応。自宅の玄関先などでウニの殻を割ってオレンジ色の実を取り出す光景は、初夏の「島の風物詩」となっている。
 漁師の安永國光さん(70)ら2家族は、採取した5かご分のムラサキウニを慣れた手つきで次々と処理。毎年作業を手伝っているという松尾由加さん(55)は「ウニを採ると夏が来たなと感じる。みんなでしゃべりながらの作業が楽しい」と話した。


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