カフェ 移住者が承継 高千穂町、サイト活用第1弾

オープニングセレモニーで甲斐喜代美さん(左)からフライパンを受け取る水野良亮さん

 観光客や住民に惜しまれながら昨年11月に閉店した高千穂町三田井の「カフェ アバンティ」が5月27日、新たに「喫茶 Gメン」としてオープンした。同町の事業承継マッチングサイトを通じ、京都府からの移住者夫婦が事業を承継。サイトを運営するライトライト(宮崎市)と町、町商工会は昨年12月に連携協定を結んでおり、第1弾の成果となった。
 アバンティは2017年、高千穂バスセンター隣に開店。オーナーの甲斐喜代美さん(51)は、来店客との交流を楽しみに店を営んでいたが、コロナ禍でテイクアウト中心の営業に。「やりたいことをやろう」と、町外でのゲストハウス経営を決意し、準備している。アバンティの後継者が見つからない中、マッチングサイトに応募してきた水野良亮さん(57)、絵美子さん(57)夫婦の熱意に触れて事業承継を決めた。
 27日のオープニングセレモニーでは、甲斐さんから良亮さんへバトン代わりにフライパンが手渡された。冷蔵庫といった設備や調理器具、テーブルなどのほか人気メニューのレシピも譲渡した甲斐さんは「安心して次の夢に向かえる」、良亮さんは「町の移住支援も活用しスムーズに開店できた」と笑顔を見せた。

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