3回目接種後の予防有効68.7% 長崎大熱研 1~3月分析

 長崎大熱帯医学研究所を中心とする研究チームは8日、新型コロナウイルス検査を今年1~3月に受けた患者のデータを基に分析したワクチンの発症予防有効性を公表した。16~64歳の2回目接種後は36.0%、3回目後は68.7%だった。
 データ収集はオミクロン株の流行が拡大した時期に当たる。同研究所の森本浩之輔教授は「デルタ株流行期と比較して2回目接種による有効性は低下しているが、3回目接種を行うことで、オミクロン株に対する有効性が上昇すると確認した」としている。
 65歳以上の2回目接種後は23.3%、3回目接種後は80.5%だった。16~64歳の3回目接種後は、今年1~2月の患者データを基にした分析結果とほぼ変わらなかった。
 全国10都県13カ所の医療機関を受診した5169人を解析した。森本教授は「解析対象者数が増えたため、より正確な値を出すことができた」としている。


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