壬生「学習館」の写真発見 明治初期、藩校で最古か

東側から撮影された校舎校舎正面。2階の寄宿舎に生徒が見える

 壬生藩校「学習館」と推定される写真2枚が11日までに、壬生町歴史民俗資料館の調査で初めて確認された。1872(明治5)年ごろの撮影で、確認されている藩校の写真としては全国で最も古い可能性があるという。校舎の全景や生徒の様子が収められており、幕末維新史が専門の岩下哲典(いわしたてつのり)東洋大教授(59)は「写真が残っているだけでも奇跡的だが、人物が写っているのは特に珍しく、貴重」と話している。

 写真は昨年夏、町内の旧家から寄贈された。撮影者は不明。

 1枚は東側から写された校舎正面で、縦7センチ、横12.4センチ。藩主専用の昇降口や2階の寄宿舎、生徒や職員の姿が確認できる。もう1枚は南側から写した校舎と約300人の集合写真で、縦7センチ、横12センチ。向かって左側には校長(藩校知事)と思われる人物もいる。

南側から撮影された校舎。生徒と職員が集合している

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