V長崎、松田監督解任 ブラジル人のカリーレ氏が新指揮官に

ファビオ・カリーレ新監督(V・ファーレン長崎提供)

 サッカーJ2のV・ファーレン長崎は12日、成績不振を理由に松田浩監督(61)を解任し、後任にブラジル出身のファビオ・カリーレ氏(48)が就任すると発表した。現在2連勝中で5位につけているが、現体制でJ1昇格は厳しいと判断した。外国人指揮官はクラブ史上初めて。
 カリーレ氏は7月から指揮を執り、今月予定されているリーグ戦2試合と天皇杯1試合はV長崎U―18監督の原田武男氏(50)が暫定的に監督を務める。
 シーズン途中の監督解任は2年連続。昨季は5月に当時の吉田孝行監督(45)を解任し、アカデミー部門の責任者だった松田氏を内部昇格させたが、1年1カ月での幕引きとなった。

5月29日のJ2第19節岡山戦。険しい表情で戦況を見詰める松田前監督。これがホーム戦最後の指揮となった=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 松田氏は昨季、初陣から7試合負けなしとチームを立て直し、第12節時点の15位から最終的に4位まで巻き返した。今季は黒星先行が続いて現在9勝4分け8敗(勝ち点31)。5位ながら自動昇格圏の2位まで勝ち点差9と離されていた。「開幕から波に乗れず、指揮官として責任を感じている」とコメントを残した。
 カリーレ氏は母国の名門コリンチャンスを2017年のブラジル1部リーグ優勝に導いた経歴を持ち、5月初旬にアトレチコ・パラナエンセ監督を解任されていた。母国外ではサウジアラビアやアラブ首長国連邦のクラブを率いた実績があり、Jリーグは初挑戦。「長崎は今まで以上の成長ができると思っている」と意欲を示している。

前半戦の戦績と順位

 監督交代に伴い、ヘッドコーチも佐藤一樹氏(47)からレアンドロ・ダ・シルバ氏(48)に交代。さらに分析担当コーチにデニス・ファリア・ルーピ氏(45)が就任する。新任の2人はブラジル出身。


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