「缶詰1個でもいい」 フードバンク食品枯渇 宇都宮のNPOが寄付呼びかけ

 NPO法人「フードバンクうつのみや」(宇都宮市塙田2丁目)は、5月に生活困窮者らへの提供が増えた影響で食品が枯渇し、企業や個人に食品の寄付を呼びかけている。「缶詰1個でもいい。ぜひ協力してほしい」と訴えている。

 フードバンクは、寄付された食品を生活困窮者らに無償で配り援助している。うつのみやは、5月に226世帯に対し、約2.2トンの食品を配布した。通常の月の1.5倍の規模という。例年5月は、年度末で仕事を辞めざるを得なかった人らの収入がなくなり、生活が苦しくなる時期に当たるため、提供量が増える。新型コロナウイルス禍が拍車を掛けているという。

 コメは比較的余裕があるが、おかずになるレトルト食品、缶詰、瓶詰めの食品、のり、ふりかけ、インスタントラーメンなどが不足している。調理設備が十分でなかったり、調理ができなかったりする困窮者世帯も多く、簡易な手法で食べられる食品が好まれている。

 (問)フードバンクうつのみや028.622.0021。

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