「見捨てるわけには…」 高校生3人が通行人と力合わせ女性救助 うち1人は、警察官志望

警察から感謝状が贈られた3人の高校3年生、その理由は…。たのもしい3人組を取材しました。

先月25日の午後3時半ごろ…。山陽高校(広島市)に通う3人がテスト週間を終え、街中に遊びに行こうと、原爆資料館の近くで自転車を走らせていたときです。

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3人の目に飛び込んできたのは、元安川にかかる平和大橋から、すすり泣きをしながら川に飛び込もうとしている女性と、通りがかりの男性がそれを必死に止めようと女性の腕をつかんでいる姿でした。

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山陽高校 3年 杉本恵斗さん
「1人で男の人ががんばっていたので、見捨てるわけにはいかないと思った」

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急いで近くに走り寄った3人…。池岡塁唯さんが、携帯電話で「川に飛び降りようとしている女性がいる」と警察に通報しました。

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山陽高校 3年 池岡塁唯さん
「誰だろうと命を大切にしないといけないと思い、すぐに助けようと思った」

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そして、島村春杜さんと杉本恵斗さんが、男性が女性を引き上げるとき、一緒に持ち上げたり、近くにあった自転車などが通行人のじゃまにならないよう道の端に寄せたりして救助を手助けしました。

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山陽高校 3年 島村春杜さん
「男の人が1人で支えていて、一緒に落ちたら危ないと思って」

3人が現場を目撃してから女性を救助し、駆けつけた警察官が無事、女性を保護するまではたった10分の出来事でした。

3人と男性には警察から感謝状が贈られました。

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広島中央警察署 増田昌昭署長
「…女性に対し、人情深く適切な対応を行い、生命・身体を保護されました。その行動をたたえ…」

広島中央警察署の増田昌昭署長は、「勇気ある立派な行動だった」とたたえました。

今回のお手柄について、3人は…。

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山陽高校 3年 島村春杜さん
「加勢できて、よかった。とにかく」

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山陽高校 3年 池岡塁唯さん
「自分が人を助けることに貢献できて、すごくうれしいなと思った」

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山陽高校 3年 杉本恵斗さん
「助けることができたので、次、また機会があれば自分から行動できると思う」

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3人のうち杉本さんは、将来、警察官になりたいそうです。

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すごいですね、高校生で。10分の間にチームワーク良く、冷静に行動できていましたね。

女性からは「助けてもらったことを感謝している」と警察を通じて、連絡があったということです。

3人は普段からとても仲が良くて、言葉を発さなくても連携プレーがとれたとのこと。今回のことを通して、杉本さんは高校2年のときから警察官になりたいと思っていたということですが、さらに、警察官になりたいという気持ちが強くなったそうです。

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