因美線、開通当初からの変遷紹介 美作加茂駅で写真展始まる

昭和期の駅の写真などが並ぶJR因美線の写真展=美作加茂駅

 JR因美線(東津山―鳥取)の全線開通90周年を記念した写真展が18日、美作加茂駅(津山市加茂町桑原)で始まった。開通当初からの駅舎や鉄路の変遷を伝えており、鉄道ファンや家族連れらが興味深く見入っていた。

 同駅ホームで列車を待つ親子らを捉えた1961年のスナップや、岡山と鳥取県を結ぶ物見トンネルに向かう機関車、97年まで運行していた急行「砂丘号」、昭和初期の沿線地域の風景など約20点を駅舎壁面に展示。全線開通当日の32年7月1日付の新聞や、旧同駅舎の設計図も並ぶ。

 家族と訪れた津山市立林田小4年の男児(9)は「タブレット(通行手形)や、駅近くの古い建物の写真が面白い。列車に乗ったのも楽しかった」と話していた。

 沿線住民らでつくる「因美線を愛する会」が主催。26日までの土日に同駅で展示した後、7月2、3、9、10日は那岐駅(鳥取県智頭町)に会場を移す。いずれも午前10時~午後5時。入場無料。

 列車で訪れた人には、両駅で先着各100人に駅舎や車両の写真入り缶バッジを配布する。

 因美線の総延長は70.8キロ。利用の低迷で自社の努力だけでは維持が困難として、JR西日本が4月に収支を公開した17路線に含まれている。

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