社民党が存亡懸けた戦い 政党要件死守へ 恩讐越え連携も

決起集会で拳を突き上げ、参院選での再選を誓う社民党の福島党首(右端)や神奈川選挙区から出馬する内海氏(中央)ら=9日、横浜市中区

 社民党が存亡の危機に直面している。迫る参院選で得票率2%を得るか、現在衆参2人の所属国会議員を5人に増やさないと公職選挙法上の政党要件を失うことになる。改選を迎える福島瑞穂党首が県連合代表を務める神奈川は全国屈指の集票拠点の位置づけで、選挙区候補との連動で活路を開けるかが注目される。

 「憲法が最大の危機にある。参院選の結果次第で改憲の国会発議まで行くだろう。何としても阻止したい。9条が変えられるかもしれない国会には社民党が、福島瑞穂が居なければならない」

 9日、横浜市内で開かれた福島氏の決起集会。集まった約150人の支援者を前に、福島氏はボルテージを上げた。

 前身の社会党は自民党の対抗勢力として、戦後政治を特徴付けた「55年体制」の一翼を担い、「護憲」を旗印に最盛期には200人以上の国会議員を擁した。片山哲、村山富市の両首相も輩出した。

 だが、1994年に発足した自社さ連立の村山政権で違憲としてきた自衛隊を合憲に変えるなど、基本政策を180度転換。支持離れが進み、96年に社民党に改称したが、分裂もあって退潮傾向に歯止めが掛からない状態が続いている。

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