県高校総体 馬術 3競技で野上真生(三重総合)が優勝

県高校総体の馬術は5日、豊後大野市の大原馬術場で小雨が降る中でスタートした。少年小障害飛越、同中障害、少年馬場馬術の3競技に出場した野上真生は、3頭の馬を巧みに乗りこなして優勝した。野上は「いつも乗っている馬が足の調子が悪く、急きょ違う馬に乗った。不安はあったけど、馬を信じてわずかな時間で調整できた。大会ができたことがうれしかった」と語った。

中学3年で少年女子の選手として国体に出場した。野上は九州トップレベルの実力を持ちながら、高校になってからはコロナ禍で大会が中止になり活躍の場を失った。それでもモチベーションを落とすことなく、馬の手入れを怠らず、初心者の後輩の指導をしながら、自身の技術を磨いた。

3競技で優勝した野上真生

厩舎(きゅうしゃ)に来て、掃除やえさやり、ブラッシングなど愛情を持って馬の手入れをする。馬術を始めた4歳の頃から変わらぬルーティンを、高校になってから大会がなくても続けた。指導する三重町乗馬同好会の野仲美樹さんは「コロナ禍で大変な時期を過ごしたが、高校生とは思えないほど精神が安定していて、自分というものを持っている。高校になってからは、どんな馬でも指示を与えられるようになり、乗りこなせるようになった」と成長を喜ぶ。

県総体を終え、今後は全国高校生馬術選手権大会や国体に向けて、九州予選で出場権を勝ち取ることが目標となる。野上は「高校最後の年となったので、これからの大会は全て出場して集大成としたい」と3年分の思いをぶつけるつもりだ。

全国大会では上位を狙う

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS