ブレックス安斎監督の退任発表 「バスケ観考え直す時間を」

今季限りで退任を表明した宇都宮ブレックスの安斎監督=20日午前、県庁記者クラブ

 バスケットボールB1宇都宮ブレックスは20日、県庁で記者会見を行い、チームを今季チャンピオンシップ優勝に導いた安斎竜三(あんざいりゅうぞう)監督(41)の契約満了を発表した。2007年に選手として加入し、在籍した15年間でブレックスの礎を築いた功労者は「多くの人に支えられ、僕のやりたいバスケットをさせてもらい感謝している。もっと成長しバスケット界に貢献していきたい」と穏やかな表情で思いを語った。

 クラブには残留しない見通し。後任は未定という。

 会見には安斎監督と鎌田真吾(かまたしんご)ゼネラルマネジャー(GM)が出席。安斎監督は「昨季の時点で自分のバスケット観に疑問が生じていて、今季の戦いの中でも新しいものが出てこず厳しくなってきた。そういう部分を考え直す時間がほしいと考えて決断に至った」と退任の理由を明かした。

 クラブ側に退任の意向を伝えたのは4月頃。以降は進退の協議を重ねてきたが、最終的にはクラブが本人の「(バスケットを)勉強し直したい」という思いを尊重。鎌田GMは「中途半端に(監督以外の役職で)チームに縛るのではなく、さまざまな可能性を見ながらやっていってもらうのが最善と考えた」と話した。

 創生期からチームを支えた15年間の歩みを振り返り、安斎監督は「毎試合、『応援して良かった』と思ってもらえるチームづくりを意識し、そうなってきたと思う。僕だけの功績ではなくクラブ全体で、そういう風になれたことが誇りだし、その一員だったことも誇り」と語った。

今季限りで退任を表明した宇都宮ブレックスの安斎監督=20日午前、県庁記者クラブ

© 株式会社下野新聞社