政治決戦 火ぶた切る 参院選公示 新潟選挙区に4氏

 第26回参議院議員通常選挙は22日、公示され、7月10日の投開票に向け18日間の選挙戦に突入した。新潟選挙区(改選数1)に立候補したのは、届け出順に政治団体「参政党」新人の遠藤弘樹氏(42)、NHK党新人の越智寛之氏(48)、立憲民主党現職の森裕子氏(66)、自民党新人の小林一大氏(49)の4人。同日夕方に上越地域入りした陣営もあった。岸田政権下で初の参院選。わずか1議席を争う新潟選挙区で、決戦の火ぶたが切って落とされた。

立候補者陣営の演説に拍手を送る支持者ら(22日午前、新潟市内)

 今回の選挙では「野党共闘」で4選を期す森氏と、「自民党県連の切り札」(高鳥修一衆院議員)と評される小林氏の与野党対決が注目される。国会議員として経験豊富で知名度抜群の森氏に対し、県議4期15年のキャリアを持つ気鋭の小林氏が挑む構図だ。
 新潟選挙区では2016年選挙から改選定数が2から1に減り、それまでは与野党が分け合ってきた議席構図も一変。対決色が色濃くなった。野党共闘体制を敷いた野党系候補が同年、19年選挙と連勝しており、与党陣営は「議席奪還」へ並々ならぬ思いを抱く。
 両陣営は公示前から、互いを意識した舌戦を展開。11日は共に上越市のリージョンプラザ上越で(時間差で)総決起集会を開き、森氏は「今回の選挙も、壮絶な権力との戦い」、小林氏は「失われた議席、必ず7月10日に取り返してみせる」などと決意を述べた。
 この他、19年選挙でも候補を擁立したNHK党から越智氏、今回の参院選に向け準備を進めてきた参政党から遠藤氏が出馬し、浸透を図る。
 原油高・物価高への対応が喫緊の課題となっている情勢の中での決戦。19年選挙では55・31%(選挙区)だった投票率の行方にも関心が寄せられる。
 期日前投票は23日から7月9日まで。県全体の有権者数(選挙人名簿登録者数)は、21日時点で187万202人。うち上越地域では上越市が15万8618人、糸魚川市が3万5161人、妙高市が2万6586人。

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