麻薬探知犬「アティ」が退役 活動7年、鹿児島で余生 長崎税関

2年間共に活動した甲斐さん(右)とアティ号を引き取る中山さん

 長崎税関の麻薬探知犬アティ号が7年間の活動を終えた。長崎市出島町の長崎税関で23日、退役式があり、ハンドラーの甲斐柊平さん(22)ら税関職員がねぎらった。
 アティは、ラブラドルレトリバーの雄で8歳。2015年、東京税関で探知犬としてデビューした。20年8月から長崎税関管内(壱岐、対馬を除く県内と、佐賀と福岡の一部、熊本と鹿児島の全域)の空港や港で、不正薬物の取り締まりをしたほか、広報活動にも貢献。優しく人懐っこい性格で、捜査では物怖じせず実力を発揮していたという。
 式では、同税関の中川隆監視部長が感謝状を贈った。アティは今後、同税関職員の中山博文さん(41)の家族がいる鹿児島県で暮らす。「一生懸命仕事をする姿をみてきたので、家族を引き取るような気持ち」と話した。
 約2年間、アティと活動した甲斐さんは「初めてペアを組んだ犬で、思い入れも強かった。いっぱい遊んで、食べて、ゆっくり過ごしてほしい」と声をかけた。


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