Autel Robotics、ハイエンドVTOL機Dragonfishと多彩なペイロードを展示 EVO II シリーズも産業ニーズが拡大中 [JAPAN DRONE 2022]

Made in USAのオレンジ色の機体が印象的なAutel Robotics。コンシューマー向けの商品のイメージが強い同社だが、今回は産業用を全面に出した展示となった。

お馴染みの6k・8kドローン「EVO II Pro」が並ぶ中、ラインナップを見るとスタンダードなEVO II のとなりには、通常のGPSのみでは数十〜数メートルの誤差が出てしまう中で数cmの誤差で収めることができるRTK(リアルタイムキネマティック)対応の「EVO II Pro RTK」や、赤外線カメラと光学カメラの両方が一体となったカメラを搭載した「EVO II Dual 640T」が展示されている。

さまざまなサイズのEVO II シリーズ。249gの超小型ドローン「EVO II Nano」や、小型ながら1インチセンサー搭載の「EVO II Lite」も
EVO II Pro RTKは精度の高い測位技術で測量のニーズに対応
EVO II Dual は赤外線と光学が一体となったカメラを搭載し点検などのニーズに応える

担当者曰く「お客様の第一声で聞かれるのは点検で使えるドローンはどれか?測量で使えるドローンはどれか?…という産業用途での質問」だということで、Autel Roboticsとしても産業機に特に入れているとのこと。

ブースでいちばん目立っていたのはVTOL型ドローン「Dragonfish」シリーズ。日本にはまだ4機しか入ってきていないそうだが、ティルトローター式を採用した垂直離着陸可能な固定翼機で、最大飛行時間はカメラを搭載した状態で120分(Dragonfish Standard)、画像伝送距離は30kmに達する。

ハイエンドスペックのVTOL機Dragonfish。搭載された丸いカメラは赤外線カメラ「DG-T3」で、ほかのペイロードに交換も可能
翼端についたプロペラは離着陸時に水平、水平飛行時に垂直になるティルトローター式

ペイロード(積載カメラ)は交換式となっており、4k光学20倍ズームカメラや赤外線カメラ(640×512px)、レーザー距離センサー、それらが一体型となったもの、その一体型がさらにハイスペックになったもの(4k50倍ズーム+1280×1024px赤外線カメラ+レーザー距離センサー)など豊富なラインナップが揃っている。アメリカでは密猟監視や山岳救助現場、台風被害現場の検証等にもすでに使われているそうで、国内でも沖縄で水難救助の実証実験などを通してその実力を検証している。

光学20倍ズーム+赤外線+レーザー距離センサーが一体となった一体となった「DG-L20T」(左)とレーザー距離センサー「DG-T3H」(右)
2048×1536の9.7インチ高解像度パネルを搭載した地上管制局地上管制局(コントローラー)。自動航行・操縦の両方に対応する

扱いやすいオレンジ色のEVO II のイメージが強いAutel Roboticsだが、Dragonfishのようなハイエンドな機体も揃っている。国内においてはまだ導入初期段階ではあるが、とても楽しみなシリーズだ。

▶︎Autel Robotics

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