〈参院選〉新潟選挙区 私の主張、横顔〈下〉人となりに迫る 森氏・小林氏

 22日公示、7月10日投開票の参院選・新潟選挙区(改選数1)の立候補者4人の「横顔」を、届け出順に紹介。第2回(最終回)の今回は、4選を期す立憲民主党現職の森裕子氏(66)と、「議席奪還」を誓う自民党新人の小林一大氏(49)。1議席を懸けた激しい与野党対決を繰り広げ、関心を集めている2人の政治への思い、信条、趣味などの人となりは―。

◇「核心突く」強みに 森裕子氏
 「こわもてだとか、怒られるとか、『戦う政治家・森裕子』みたいなものが、出来上がっている」
 自身に対し周囲が抱くイメージについて、苦笑いしながら口にする。「国会で戦う『森裕子』というものと、自分とのギャップがある。選挙のときはそのギャップを埋めていくことが大切なのかなとも思う」と、素直な気持ちを吐露する。

森裕子氏

 長所や短所については「子どもの頃、『いきなり核心を突くな』と担任の先生によく言われた。そうすると人を傷つけることがあるので、婉曲(えんきょく)にものを言いなさいと。短所と思っていたが、今、国会の中では強みだと言われる」と語る。
 何かを成すためには、皆から〝いい人〟だと思われたいと思ってはいけない―。政治の道に進むきっかけを与えてくれたという恩人からの言葉が、今も胸に響いている。
 「最初は意味がよく分からなかった。いい人だと思われたいに決まっている。だが、だんだん身に染みてきた。批判されたくなければおとなしく、目立たないようにしていれば良いが、それで物事を進めることはできない。政治は結果責任。八方美人は駄目」と自らを律し、「国会は戦うところだと思っている。皆さまの幸せ、生活のために」と決意を新たにする。
 趣味はガーデニングで、「今はなかなかできていない」。多忙な生活の中、家族から送られてくる孫たちの写真や動画を見ることが日々の楽しみ。
◇「不動心」思い貫く 小林一大氏
 父は、旧新津市長を3期務めた小林一三氏。政治が身近な環境で育ち、「政治に携わる人が変わると、ふるさとが変わったり、元気になったりしていくと理解し、見ていた」と振り返る。

小林一大氏

 会社員生活に別れを告げ、家業の普談寺(新潟市秋葉区)に入り、再び地元で暮らしていく中で「私も政治を志し、地域を元気にしたい」との思いが高じ、父親の背中を追い掛けるように政界に飛び込んだ。
 県議4期15年のキャリアを積み、自民党県連期待のホープとして参院選に初挑戦している。周囲からの後押しについて「『絶対、一緒に(議席を)奪還しよう』とか、『県連に力を貸してほしい』とか、『新潟の声を一緒に届けよう』とか。本当に温かい」と、感謝の気持ちを話す。
 「不動心」が座右の銘。「ぶれないで、自分の思ったことをしっかりと貫き通す」と力を込める。「地域の声をしっかり届け、新潟の課題を解決していく。(支持者らに対し)『一緒にやりましょう』と伝えたい。新潟選挙区は、(県議選の選挙区とは)広さも違うし、政党をしょって立つという意味で、重みも違う。全力でやらせていただく」と覚悟を示す。
 高校時代は陸上部に所属していたこともあり、趣味はランニング。日本酒好きで、「新潟のお酒は本当に大好き。それぞれの地域でそれぞれの特徴があり、全てのお酒が好き」と声を弾ませる。家族との団らんも大切な時間だ。

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