大飯原発4号機の運転再開遅れ、配管から水漏れ 7月の電力供給の予備率3%に低下か

関西電力大飯原発4号機=福井県おおい町

 関西電力は6月27日、定期検査中の大飯原発4号機(福井県おおい町、加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)で、蒸気発生器(SG)に水を送るポンプの2次系配管から冷却水が漏れたと発表した。放射性物質を含んでおらず、環境への影響はない。7月上旬を予定していた原子炉起動は7月21日、8月上旬の営業運転再開は8月17日に遅れる見通し。

 運転再開の遅れにより、北陸、関西、中国、四国、九州の5電力管内の7月の電力供給余力を示す予備率は3.8%から3%に下がる見込み。安定供給には3%が必要とされ、3%未満になると国は電力需給逼迫警報を出す。

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 関電によると、3台ある給水ポンプのうち、主に原子炉起動・停止時に使用する電動主給水ポンプの配管で直径1ミリ以下の穴が見つかった。原因は調査中。

 1993年の営業運転開始以降、この配管は一度も交換していないという。定検の工程を変更し配管を取り換える。

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