ヘリ、船艇出動し水難者捜索訓練 玉野・渋川海水浴場で県警

水難事故を想定した救助訓練に臨む県警機動隊員ら

 岡山県警は28日、渋川海水浴場(玉野市渋川)が3年ぶりにオープンするのを前に、渋川海岸で海水浴客の水難事故を想定した救助訓練を行った。ヘリコプターや船艇が出動し、有事の対応や連携を確認した。

 県警機動隊や玉野、笠岡署などから約30人が参加。「海水浴場で遊泳していた男性が沖に流されて姿が見えなくなった」との想定で訓練した。

 通報を受け、玉野署の警備艇「はやなみ」や笠岡署の警備艇「みずかぜ」、県警のヘリコプター「わしゅう」が水難者を捜索。発見したわしゅうが投げ込んだ海面を緑に着色する「シーマーカー」を目印に、水上オートバイでけん引する水難救助艇が急行。機動隊員が水難者を引き上げ、岸まで運んだ。

 今年は県内で、渋川など複数の海水浴場がオープンすることを踏まえ、県警の小西博地域指導官は「例年以上に多くの海水浴客が見込まれ、水難事故への備えを万全にしたい」と話した。

 県警によると、昨年発生した県内の水難事故は26件で、15人が死亡した。

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