「島守」顕彰活動に “光” 作家・田村さん遺作出版 7月2日、宇都宮で講演会

田村洋三さん

 太平洋戦争末期の沖縄県知事島田叡(しまだあきら)と警察部長荒井退造(あらいたいぞう)(宇都宮市出身)の顕彰活動に光を当てた書籍「沖縄の島守を語り継ぐ群像」が出版された。島田と荒井の生涯などを追ったノンフィクション作品で知られ、昨年12月に亡くなった元新聞記者で作家の田村洋三(たむらようぞう)さんの遺作。本県の荒井の顕彰活動も詳細に網羅されており、出版記念の講演会が7月2日、宇都宮市南図書館で開かれる。

 書籍は、荒井の古里栃木、島田の出身地兵庫、2人が職に殉じた沖縄各県の関係者が取り組んできた顕彰活動と、そのつながりを詳細に記述している。第1章では、本県で2015年から展開されてきた荒井の事跡を広める活動が紹介され、荒井を敬う数多くの本県関係者の思いもクローズアップされている。

本県での荒井退造の顕彰活動などが取り上げられている書籍「沖縄の島守を語り継ぐ群像」

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