悠愛グループで店舗設計などを手掛けていたアイコムズ(株)[福岡]が民事再生法申請

※画像は実際の企業と関係はありません

 アイコムズ(株)(TSR企業コード:872361381、法人番号:3290001052117、福岡市中央区白金1-5-22、設立2010(平成22)年11月、資本金2000万円、植木理美社長)は7月1日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は片山裕二朗弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区大手町1-1-2、電話03-6250-6200)ほか4名。
 負債総額は約35億円。

 老人福祉施設を運営するウェルビス悠愛(株)(TSR企業コード:872075826、法人番号:3290001057025、福岡市南区、2022年2月民事再生)を中心とするグループの1社。
 店舗の設計デザイン・企画立案や内装工事を手掛けるほか、ウェルビス悠愛や当社を中核に企業買収を行い、業容を拡大した。
 後発ながら、大手ファストフードチェーン店や葬儀場の内装・建築などで多くの実績を重ね、2017年3月期には売上高17億8986万円に対し、1億4735万円の黒字を計上した。
 2020年3月期には売上高が約19億5200万円まで伸長するなど好調に推移していたが、その後、「新型コロナウイルス」感染拡大の影響で案件の延期などが発生し、2021年3月期の売上高は約14億9000万円まで減少した。このため、中小企業再生支援協議会(現:中小企業活性化協議会)に支援を要請するほか、ノンバンクを利用するなどして凌いでいた。
 こうしたなか、ウェルビス悠愛が資金繰りに行き詰まり2022年2月28日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請。当社の動向も注目されていたが、連鎖して今回の措置となった。

 なお、事業はウェルビス悠愛のスポンサー、(株)アバンセライフサポート(TSR企業コード:492011508、法人番号:6180001085174、愛知県一宮市)の天野修一社長が代表を務める新会社:ICOMS(株)(TSR企業コード:695454986、法人番号:6290001097605、福岡市中央区)に譲渡している。関係者によると、新会社が一般債権を引き継ぐため、一般債権者への影響はほとんどないとしている。

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